ゾウの墓場
ゾウの死体や骨格は自然状態では全くと言っていいほど発見されなかったため、欧米ではゾウには人に知られない定まった死に場所があり、死期の迫ったゾウはそこで最期を迎えるという「ゾウの墓場」伝説が生まれた。だが、実際には他の野生動物でも死体の発見は稀で、ゾウに限った事ではない。自然界では動物の死体は肉食獣や鳥、更には微生物によって短期間で骨格となり、骨格は風化作用で急速に破壊され、結果的に文明人の往来が少なかったアフリカでは遺骸が人目につく事はなかった。そうした事情がもとになって「ゾウの墓場」伝説ができたものである。象牙の密猟者が犯行を隠すためにでっち上げたという説もある。近年はアフリカのサバンナでも人の行き来が頻繁になり、ゾウの遺骸も時たま見られる。